「スキがある方が悪い」私が実際に受けた被害者非難の例

こんにちは!Shellyです。

私が約4年勤めた事務職時代の話です。少し経緯の説明部分が長くなりますが、お付き合いください。

職場のストーカー予備軍について上に相談したら、思わぬ一言が返ってきた話

私はその日、たまたま一人で事務所で仕事をしていました。

夕方、終業時刻前になり帰宅の準備をしていると、40代くらいの男性がふらっと事務所に入ってきて、窓口にいる私に、

「最近こちらに越してきたばかりなので、色々とこの街のことを教えて下さい」

観光地で仕事をしていた為、こういった方は珍しくないので、私も慣れた風に窓口で色々と説明をしました。

すると、突然男性が事務所への扉を指差して、「中、誰かいますか?入ってもいいですか?」と聞いてきたのです。

終業前だったのと、その日は一人きりだったので、丁重にお断りすると、その日はそのまま事務所を後に。

次の週、午後3時頃、また同じ男性が現れました。

窓口で話を聞いていると、どうやら私の仕事の関係者の知り合いがたくさんいるようで、イベントの等の情報収集を各所でしているとのこと。

その時もたまたま一人でしたが、話も弾んできたので、今回は事務所の中の応接席で応対することに。

しばらくするとその男性は、一方的に自分の私生活の話をし始めました。話の趣旨がズレてきたので、しばらく付き合った後、他の仕事に戻らないと…と思い始め、帰ってもらう方向に話を持っていこうとしているのですが、「今度ご飯行きましょう。一緒に飲みましょう。ライン教えて」などと執拗に誘ってきます。

結局、何とか誤魔化しながらその日は帰ってもらいましたが、その日は少し「嫌な感じ」がしたので、念の為に相方のもう一人の事務員さんには簡単に説明をして、それとなく気をつけてもらうようにお願いしました。

それから数日後、別の関係事業所の事務員Aさんと話をしていた時のことです。

Aさん「Shellyちゃん、最近○○っていう人がそっちの事務所に来てない?」

私「え!来てます。先週から来ていて、今週も来ました。」

Aさん「その人、ちょっと気をつけて。うちの事業所に来て、Shellyちゃんのこと『素敵だ、結婚したい』とか言って、色々と変なこと聞いてきたから」

私「変なことって」

Aさん「まあ…その性的なこと」(実際にはもう少し具体的な内容)

本当にぞっとしました。

そして案の定、次の週からも度々私を尋ねて事務所に来るようになり事務所に一人でいる時には内側から鍵をかけるようにしたのです。

相方のパートの事務員さんにも相談し、代わりに窓口に出てもらったりして「のらりくらり」していましたが、ある日、たまに顔を出す上の人が来所し、内側から私が鍵をかけていたので、鍵をかけている理由を聞かれました。(普段は全くかけていなかったので)

私事なので気が引けましたが、終業後に家までつけられたりしては…と心配になって相談しようかと思っていた最中だったので、意を決して、その役員に一部始終、鍵をかけるに至った経緯を話しました。

その人は「そういうことなら、事務所の入り口に防犯カメラを設置する、事務所の窓口の配置を変える、チャイムをつけるとか、何かしらの話を他の役員としてみる」そう言ってくれました。

その時は、「私事で申し訳ないなあ」という気持ちが強かったのですが、後日その人の口から出た一言に愕然としました。

「例の件ね……まあ他の役員ともちょっと話したけど『スキのあるShellyが悪い』と…そう言われたよ」

耳を疑いました。

ス キ が あ る の が 悪 い ? ? ? 

え?聞き間違い?

「だから『もっと気を引き締めて仕事するように』と…」

結局、その男性自身とは何事もなく、どういうわけかある日を境にぱたりと来なくなりました。

これが「被害者非難」”Victim Shaming/Blaming”の例?

性的被害に関する話は、最近になって海外だけでなく日本でもやっと議論されるようになってきましたが、性的被害の場合、「被害者非難」(英語でVictim Shaming/Blaming)の問題も合わせて議論されることが多いです。

性的被害における「被害者非難」とは、

「あなた、性的被害にあったとは言ってるけれども、あなたの方から誘ったんじゃないの?それか、わざと誘わせたんじゃなく?」

「君が事務所でしつこくされたり、性的な目で見られて不快な気持ちになるのは、君に『スキがあるから』なんだよ、Shelly君。もっと気を引き締めて仕事しなさい

つまり。性的被害に合った被害者側が、「自業自得だ」と非難される事。

今回の私の場合は、話の結末として事務所に来ていたその男性本人とは何事もなく終わりましたが、上の役員に言われた一言は、おそらく「被害者非難」の意識から来た発言であると思っています。

いじめのケースでもそうです。

「いじめられるのは、お前に原因があるからじゃないか」

こんなことを言う人が、たまーにいますよね。これも「被害者非難」です。

今回の私の場合、「スキがある方が悪い」という分かりやすい被害者非難の発言にとても驚きました。

「まだ何もされてない」「事務所に入れて応対したのが悪い」「気を引き締めて仕事していないから」

彼らのその発言についての言い分はこんなところでしょうか。

また、個人的にちょっと「ヤバい」と思ったのは、「スキがあるから」発言の後に「もっと気を引き締めて仕事するように」と言っているところ。

私がこんな執拗に迫られているのって、「気を引き締めて仕事をしていないから狙われやすいってところに原因がある」の?

上の方々、あんまり何も考えずに色々と発言してしまっている感が凄いですが、「職場で性的被害にあう人が、ちゃんと気を引き締めて仕事してないんじゃないか?」って認識しているのって、よく考えると相当「ヤバく」ないですか

多分、私の職場の方々はなーんにも考えずにこんな事言ってしまっていたとは思うんです。でも、これって雇用主としてアウトじゃないかと思いました。

ちなみにこの話の結末ですが、その「スキがある方が悪い」発言の数日後には退職願を出し、約9ヶ月後に”円満退職”をしました。

この「被害者非難」については、性被害やいじめにおいては特に頻繁に出てくる問題で、なぜ被害者非難の感情や心理が生まれるのか、研究までされています。

色々な問題に関連する事でもあるので、また別の記事でも考えていきたいと思います。


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